[建 設 年]明治44年
[構造様式]石造隧道
[所 在 地]高知県安芸郡安田町小川字オオムカエ3番2先
切石砂岩の空積みでつくられた石造隧道。隧道の全長は37.6mで、このうち、西坑門周辺の7.0mの区間が重要文化財に指定されました。トンネル断面は半円アーチ形で、西坑口のアーチの頂部には五角形の盾形の要石が付けられています。西坑口には「Ⅲ」の刻印(川下から3番目の隧道を意味する)があり、明治44年の開通当時の建造を証明しています。現在は町道の一部として使用され、明神口橋から歩いていけます。経済産業省の近代化産業遺産群にも認定されています。
参考文献
『高知県近代化遺産(建造物等)総合調査報告書』高知県教育委員会 2002年
『日本の近代土木遺産[改訂版]』土木学会 2005年
『高知県中芸地区森林鉄道遺産調査報告書』中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会 2008年
『月刊文化財』文化庁文化財部監修 2010年7月号