[建 設 年]明治44年
[構造様式]石造隧道
[所 在 地]高知県安芸郡安田町別所字エヤシマ291番2先
切石砂岩の空積みでつくられた石造隧道。全長は33.2mで、安田川に沿って緩やかにカーブしています。トンネル断面は半円アーチ形で、内法幅は約3m、内法高は約3.5m。坑口アーチの頂部には五角形の盾形の要石が付けられています。明治44年建造の隧道には川下から順に番号がつけられていました。東西の坑口には「Ⅰ」の刻印があり、開通当時の建造を証明しています。また、東坑門には石造の翼壁が残っています。現在は未使用。
参考文献
『高知県近代化遺産(建造物等)総合調査報告書』高知県教育委員会 2002年
『日本の近代土木遺産[改訂版]』土木学会 2005年
『高知県中芸地区森林鉄道遺産調査報告書』中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会 2008年
『月刊文化財』文化庁文化財部監修 2010年7月号